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油分は、紫外光や短波長光を吸収・散乱し、光学性能を大きく損なう原因となる。
ある実験装置では、短波長のレーザー(紫外領域)を用いて光学系の評価を行っていた。ミラーやレンズなどの光学部品は高精度な反射特性が求められるため、反射率や透過率の変化には特に注意が必要だった。
しかし、装置のメンテナンスでミラー交換作業を行った際、作業者が素手で光学部品を扱ってしまい、ごくわずかな皮脂(手の油)がミラー表面に付着した。
可視光での調整では油による影響は確認できなかったため、異常には気づかれなかったが、紫外領域の波長で測定を行ったところ、出力が大きく低下。原因を調査した結果、ミラー表面に付着した油膜が紫外光を吸収していたことが判明した。
油分は可視光ではほとんど目立たないが、紫外光やEUVなど短波長になるほど吸収が顕著になるため、装置設計段階からの注意と管理が必要。特に真空環境での光学系では、蒸発した油が光学面に再付着する「アウトガス」にも注意が必要である。
また、人の手に由来する油だけでなく、オイル式の真空ポンプから拡散するオイルミストにも注意が必要。この対策として、ポンプの排気ラインにオイルトラップやフィルターを設置することが有効。