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真空業界では GBB研磨,バフ研磨、電解研磨、化学研磨がよく使用されます。用途によっては「電解複合研磨」を組み合わせることもあります。各手法の特徴は以下のとおりです。
ガラスビーズ等の微粒子を高速で投射して表面を均一な梨地にする物理的表面処理です。酸化皮膜や汚れの除去、均一な外観付与に有効ですが、表面粗さと実効表面積が増えやすく、媒体(ビーズ)の微小残渣が表面に残るリスクがあります。UHV など厳しい脱ガス要求の箇所では採用を慎重に検討します。
布バフ(フェルトや綿など)に研磨コンパウンドを付け、表面を平滑化し光沢を出す最終仕上げ工程です。外観性と微小な表面粗さの低減に有効です。
【用語の整理】「番手(#)」は主に研磨紙・砥粒の粒度規格(JIS/FEPA 等)を表し、数値が大きいほど粒度が細かく、仕上げ向きです(例:#400, #800, #1200…)。バフ工程そのものは布バフ+コンパウンドの”粒度(粗→中→仕上げ)”で管理するのが一般的で、前工程の機械研磨(研磨紙や砥粒の番手選定)と合わせて狙いの表面粗さに調整します。真空用途では下地#400〜#1000程度で均し、仕上げをバフで整えるケースが多いです。
ワークを陽極として電解溶解させ、微細突起を選択的に除去して表面を化学的に平滑化する手法です。機械研磨で生じたスメアや加工ひずみを除去しやすく、粗さ低減・清浄性向上・脱ガス低減・耐食性(不動態化)の向上に寄与します。UHV 向け部品やガス放出が問題となる箇所で広く採用されます。
薬液のみを用いて表面を電源なしで化学的に均す手法です。複雑形状や細隙部にも処理が行き渡りやすい一方、平滑化の度合い・均一性・耐食性の点で、一般に電解研磨ほどの仕上がりには達しにくいことが多いです。電解研磨は複雑形状にも適用可能であるため、「複雑形状=化学研磨が常に優位」とは限りません。形状・要求Ra・清浄性の要件、コスト・スループットを勘案して選定します。
真空環境では、表面処理により微粒子付着やガス残留(アウトガス)を抑えることが重要です。表面が粗いほど実効表面積が大きくなり、吸着・再放出が起きやすくなります。研磨は表面積と欠陥部(微細凹み・損傷層)を低減し、ポンプダウンの安定化・再現性向上を狙うプロセスです。
一般的な目安としては以下のように使い分けられることが多いですが、最終的には装置構成・求める真空度・清浄条件・コストで決めます。
※高真空でも、ロータリーポンプの粗引き専用ラインや外装部などでは GBB を許容する設計方針もあります。逆に低〜中真空でも、排気ボトルネックや清浄性が支配的な箇所は機械研磨+バフ、さらには電解研磨を選ぶ場合があります。
高速投射により媒体の微粒子が表面に物理的に固着する場合があります。一般的な洗浄だけでは完全除去が難しいことがあり、脱ガスやポンプダウン時間に不利に働く可能性があります。中高真空以上を狙う機能部では慎重に評価してください。
凸部を均して平滑化・光沢付与に優れますが、凹部の”潰れ”やスメア(押し延ばし)によって微小な閉じ込め部が生じ、ガスの逃げ場を減らす場合があります。高真空〜UHV では、電解研磨を組み合わせて表面を化学的に整えると再現性が向上します。
・最小Ra、清浄性、脱ガス低減、耐食性が重要 → 電解研磨優先
・形状が極端に複雑・電源治具が難しい・コスト重視 → 化学研磨を検討
・前加工の研磨紙番手(例:#400→#800→#1200…)で下地を整え、最終をバフ→電解研磨の順で仕上げると安定した結果が得られやすいです。
コスモ・テックでは、お客様が安定した成果を出せるよう、用途・要求真空度・清浄条件に応じて機械研磨/バフ研磨/電解研磨/化学研磨/複合処理をご提案します。弊社規格品は品質を重視し、削り出しやバフ研磨以上の仕上げを多数ご用意。ご予算や納期、装置仕様に合わせて最適な表面処理をご相談ください。