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教訓
「回らないボルトは”力”ではなく”知識”で回せ」
銀メッキボルトや適切な潤滑は、ほんの数秒の手間で数時間のリカバリーをゼロにできます。潤滑・正しい座金選定・異常時の即停止を徹底し、”削り出し地獄”を未然に防ぎましょう。
真空装置のフランジ同士を締結する際、SUS製ボルトをタップフランジに直接ねじ込んだ。サイズは M20。作業者は十分な潤滑剤を塗布していなかった。また緩み防止でスプリングワッシャーを挿入していた。
1本目は問題なく入ったが、2本目で異常な手応え。ボルトが途中で回らなくなり、逆回転させても動かず”ギシギシ”という嫌な音――かじりが発生した。
トルクを上げて回し切ろうとした結果、頭部がねじ切れてしまう。残ったねじ片はタップ穴深部に固着。除去に3時間以上を浪費し、装置立ち上げは1日遅延(コスト約50万円)。
主因 | 詳細 | コメント |
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潤滑不足 | SUS304同士が直接摺動 → 発熱し焼き付き | モリブデングリース or 銀メッキボルトで摩擦低減 |
スプリングワッシャー使用 | 切刃がねじ山に引っ掛かりボルトが斜めに挿入 | まっすぐボルトが入っているか確認 |
過大締付トルク | 異常を力任せに解決しようとした | 異変時は即停止し点検 |
装置立ち上げの1日遅延により、約50万円のコスト損失が発生。ねじ片除去作業に3時間以上を要し、作業効率の大幅な低下を招いた。また、他の作業者にも影響を与え、全体のスケジュールに遅れが生じた。
1. SUS×SUSの直締結は”かじり”リスク大:固体潤滑剤(モリブデングリース)を塗布 または 銀メッキボルト/鉄ボルトなど異材・表面改質品を使用。
2. スプリングワッシャーへの理解:ボルトの山がワッシャーにひっかかりまっすぐ入らないことがある、と理解する。
3. ねじ込みは手回しスタート。指先で軽く入ることを確認してからレンチ使用。
4. 異常抵抗を感じたら即撤退。逆回転で緩め、ボルト・タップ両方を点検。
5. M16以上は締付トルク表+トルクレンチを厳守。